株式会社(KK)の登録免許税の考え方
株式会社を設立する際の登録免許税については、資本金額の千分の7(0.7%)を税額の基準とし、計算結果が最低額15万円を下回る場合は15万円が適用されます。つまり、資本金が100万円とした場合の税額は「100万円×0.7%=7,000円」ではなく、最低額の15万円がかかるということです。この最低額が費用の最小ラインとなる点を、設立計画ではまず押さえておきましょう。
2026.01.20
会社設立にかかる費用を徹底解説。登録免許税や定款費用、実費、専門家報酬などの内訳を整理し、株式会社と合同会社の費用・運用の違いを比較。電子定款による印紙税節約や支援制度の活用法、設立後に発生する維持コスト、初心者が疑問を抱きやすいFAQまで網羅した保存版ガイドです。
目次
会社を設立する際は、以下の項目を分けて考えると費用の構造が見えやすくなります。
法定費用(登録免許税)
定款関連
実務の実費
専門家報酬
設立後の維持費
設立登記を行う際にかかる登録免許税については、資本金の額×0.7%(千分の7)という税率が基本となります。さらに、定められた最低税額があり、設立費用は単に「どれだけ資本金を用意するか」だけでなく、制度・手続・形態によって大きく異なるのです。
ここでは、商業登記において必ず発生する法定費用である、登録免許税の仕組みを解説します。
株式会社を設立する際の登録免許税については、資本金額の千分の7(0.7%)を税額の基準とし、計算結果が最低額15万円を下回る場合は15万円が適用されます。つまり、資本金が100万円とした場合の税額は「100万円×0.7%=7,000円」ではなく、最低額の15万円がかかるということです。この最低額が費用の最小ラインとなる点を、設立計画ではまず押さえておきましょう。
合同会社を設立する場合も資本金×0.7%を基準とし、計算結果が6万円を下回ると最低税額6万円が適用されます。このため、合同会社であれば初期コストを抑えやすいという点で、「会社設立費用を少なくしたい」という検索意図に対応しやすい形態と言えるでしょう。設立時点での法定費用を重視するならば、GKを検討する価値があります。
自治体等が実施する「特定創業支援等事業」を受けた場合、登記時の登録免許税は軽減されるケースがあります。なお、軽減措置の適用を受けるには、自治体が発行する支援証明書を登記申請前に取得しなければいけません。設立時のコストを検討する際は、居住・事業所のある市区町村の創業支援制度を必ず確認しておきましょう。
ここでは、定款作成に関わる費用構造と、電子定款の活用により得られる効果を紹介します。
定款を紙で作成する場合、株式会社では公証人の認証を受ける必要があり、原則として定款原本に印紙税が4万円かかります。一方、電子定款(PDF等で電子署名を施した文書)であれば、印紙税が課税されない(=4万円の節約)というメリットがあります。また、電子定款の場合は準備機材やソフト、電子署名の手間がかかるため、その分の初期準備コストや、手続きが発生する点には注意が必要です。自分で手続きを進めるか、専門家支援を使うかを踏まえて、手間とコストのバランスを確認しましょう。
定款は自作も可能ですが、電子定款では電子署名や専用ソフトの準備が必要で、初心者には手続きが複雑になりやすい点が難所です。 行政書士や司法書士に依頼すると電子定款の作成や認証を代行してもらえるため、印紙税4万円の節約と手間の軽減が両立できます。最近では、freeeなどのオンライン支援サービスを利用してテンプレートに沿って定款を自動生成し、公証役場とのやり取りもオンラインで完結できます。コストと効率のバランスを考慮して自分で行う、あるいは専門家・支援サービスを活用するかの選択が重要です。
資本金とは会社設立時に出資者(株主・社員)が会社に対して出資した自己資本です。会社の費用でないにも拘らず、設立初期に「資本金をいくらにするか」という検討が、設立費用の計算と誤認されることがあります。実際には、登録免許税の算定基礎になる(資本金×0.7%)という関係があるため、資本金額を適当に低くすると登記上・税務上・取引先・金融機関からの信用という観点で不利になる恐れがあります。設立時には、「資本金の金額をいくらにするか=事業の運転資金・取引条件・与信要求」を踏まえて検討することが重要です。
特に、資本金が極端に小さいと出資者責任・事業継続性・信用確保に不安が残ります。費用を抑えたい気持ちは理解できますが、必要な体力・将来の成長戦略を見据えて、適正規模を考えておきましょう。
ここでは、登記以外の実務段階で発生しやすい諸費用を時系列に沿って案内します。
会社設立時には、主に以下の費用が発生します。
代表者印・会社実印の作成費用
印鑑登録証明書・登記事項証明書の取得費用
銀行口座開設に伴う費用
例えば、実印を彫刻する費用や印鑑証明書の取得手数料など、細かな実務コストが設立直後に出てくるため、「設立費用=登記費用だけ」と考えてはいけません。これらの実費は少額ながら、合算すると設立時のキャッシュアウトに影響します。
オフィスを借りる場合は、以下のコストがかかる可能性があります。
敷金・礼金・仲介手数料
通信回線・IT機器・クラウドサービス(SaaS)導入
備品購入
固定費を膨らませない立ち上げ方としては、リモート起点・レンタルオフィス・最小構成の設備でスタートし、後から拡張する手法が有効です。設立直後は変動費・初期固定費を抑えて、キャッシュフローに余裕を持たせることが望ましいです。
ここでは、会社設立手続きを専門家に依頼した際の費用構造と、どこまで任せるかの判断ポイントを解説します。
専門家(司法書士・行政書士など)に設立登記代行を依頼する場合、設立書類の作成から登記申請までを一括で任せる「丸投げ型」と、書類作成だけを依頼して登記申請などは自社で行う「書類作成型」があります。丸投げ型は手間がほとんどかからないものの報酬が高めです。一方、書類作成型は報酬を抑えられますが、手続きミスのリスクや時間的負担があります。目的やコスト、リスクのバランスを明確にして発注先を選定することが重要です。
設立後は、会計・税務・労務・社会保険などを外部の税理士、もしくは社労士に顧問契約するか否か早期に検討する必要があります。顧問契約を結ぶと定期的な費用が発生しますが、記帳・決算・労務といった専門的な業務について、自社内で対応せずに済むため負担が軽くなります。
逆に、自社対応できる体制があるか、将来的な業務量・コスト見通しを踏まえて、「今すぐ顧問契約を結ぶか」「設立後に一定期間自社で回すか」を判断すると費用コントロールに繋がります。
ここでは、「株式会社 設立費用」「合同会社 設立費用」という検索意図に対応して、設立時コストの差だけでなく、運用フェーズでのコスト・制度差も含めて整理します。
設立時の費用という観点では、KKとGKには明確な差があります。KKは登録免許税の最低額が15万円、GKは6万円というように、法定費用だけで初期コストに大きな差が出る可能性があります。さらに、定款認証(KK:必要、GK:原則不要)、定款印紙税(紙定款の場合)などの費用も考慮する必要があります。
例えば、電子定款を用いれば印紙税4万円を回避できますが、その対応がどちらの形態でも可能か否かは手続き体制によります。なお、電子定款などの活用でコストを抑える戦略は有効です。
設立後の運用という観点では、KKには決算公告義務がある一方で、GKには公告義務がありません。公告を出すには費用がかかるうえ、内部の意思決定や株主総会、役員変更などにかかる手続き・コスト・ガバナンス体制もKKの方がやや重めです。
つまり、ランニングコスト・運用の柔軟性という観点では、GKがコストを抑えやすい選択肢となる可能性があります。ただし、信用力・資金調達・出資者対応など、取引先の印象とスキーム上の要件を踏まえて、「どちらが適しているか」を判断することが賢明です。
ここでは、設立後に発生するコストを「毎月」「毎年」「イベント時」という発生頻度ごとに俯瞰します。
従業員を雇用する場合は、給与支払い・社会保険料・労務管理費用が毎月または毎年発生します。なお、役員報酬の設定や従業員採用の有無、社会保険適用の要否などで負担額は大きく変わります。設立直後から人を雇う場合は、これらの固定費がキャッシュフローに与える影響を見落とさないようにすることが重要です。
法人税・地方税・消費税・源泉所得税などは設立後定期的に発生し、さらに決算期ごとの税理士報酬や記帳代行費用、監査(規模による)などもコストになります。設立当初は売上・利益ゼロでも最低の記帳や決算義務は発生するため、運用コストとして「設立時だけではなく年間でどれくらいかかるか」を見通しておくことが望ましいです。さらに、役員変更・本店移転・資本金の増減などのイベント時には、登記申請を伴い追加で登録免許税が発生することもあります。
ここでは、法令順守を前提にしつつ、設立費用を無理なく圧縮できる実務的な手法を紹介します。
紙定款を用いると定款原本に印紙税4万円がかかりますが、電子定款を使えば不要になります。ただし、電子定款を自社で作成するには、電子署名・PDF化・媒体提出などの準備が必要です。報酬を支払って支援サービスを利用するか、自社で手続きを行うか事前に検討しておきましょう。
設立時の初期コストを抑えたい場合、合同会社(GK)を選ぶという選択肢があります。法定費用・定款認証(不要の場合あり)・運用コスト(公告義務なし)という視点でコストを抑えやすいため、まずは小規模でスタートして将来株式会社(KK)へ移行するという戦略も有効です。
設立後の維持コストを抑えるためには、公告を行う際の媒体選定(紙媒体 vs 電子媒体)を見直すことも有効です。公告コストが異なるため、電子公告を活用してコストダウンを図る企業も増えています。コスト最適化の観点から、公告媒体・回数・方法を検討しましょう。
登録免許税の軽減措置に加え、自治体・公的機関による創業支援制度・補助金なども確認しておくべきです。例えば、中小企業庁が案内する創業支援制度では、行政相談・証明書発行による軽減の可能性があります。 支援制度を活用することで、設立初期の負担をさらに軽くできる場合があります。
会社設立の流れは以下が基本となります。
形態選定
商号・本店
定款作成・認証
払込
登記申請
各種届出
口座・カード開設
費用が発生する主なポイントは、定款認証(紙の場合は印紙税4万円)と登録免許税(KK15万円・GK6万円)です。 商号決定や本店所在地の登録自体に費用はかかりませんが、印鑑作成やオフィス契約では実費が生じます。なお、資本金の払込は費用ではなく会社の自己資本であり、登記完了後に証明書類の取得費が必要です。
届出は原則無料ですが、社会保険加入や専門家契約を行う場合は追加コストが発生します。電子定款やオンラインサービスを活用することで、全体の手続きを効率化しながらコストを抑えることが可能です。
ここでは、会社設立に関してよくある疑問を、ここで簡潔に整理して紹介します。
会社設立の費用は、主に「登録免許税」「定款関連費用」「実費」「専門家報酬」「維持費」に分けて考えると整理しやすいです。株式会社と合同会社では、初期コストだけでなく公告義務や決算開示など運用面でも違いがあるため、電子定款の活用や支援制度の利用により無理のないコストダウンが可能です。金額は制度改正で変わることもあるため、国税庁や日本公証人連合会など公的機関の最新情報を確認しましょう。
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