想定読者と前提条件
ホームページを制作する際、まずは想定読者と前提条件を決める必要があります。想定読者とは、「どんな人がどんなシーンで読むか」を仮定することで、明確でなければホームページを誰に伝えたいかがわかりません。同様に前提条件も事前に設定し、読者にとってサイトがどのような役割を果たすかを仮定しましょう。
2025.12.09
この記事では、英語ホームページ制作の要点を解説します。要件定義から翻訳、多言語SEOなど、実装から運用スケジュール、費用感まで整理します。おすすめの英語ホームページ制作会社の見極め方も紹介するので、外注を検討している場合も要チェックです。
目次
最初に、英語ホームページ制作の基本についてまとめます。目的と到達点を最初に定義し、効果的なホームページを制作することが大切です。
ホームページを制作する際、まずは想定読者と前提条件を決める必要があります。想定読者とは、「どんな人がどんなシーンで読むか」を仮定することで、明確でなければホームページを誰に伝えたいかがわかりません。同様に前提条件も事前に設定し、読者にとってサイトがどのような役割を果たすかを仮定しましょう。
なぜ英語サイトをつくる必要があるか、役割設計をしましょう。英語サイトの主な役割として、海外企業やグループへのコンテンツ配信が挙げられます。日本と海外との認識齟齬を防ぎ、統一された正しい情報発信ができるため、グローバル化に関係する企業にとって必要不可欠です。
次に、英語ホームページ制作の要件定義と情報設計(IA)について解説します。ターゲット・サイト構造・トーン&マナーを決めて、目的に沿ったホームページを制作しましょう。
ターゲットや市場を明確化しましょう。日本語のみのホームページ制作にも当てはまりますが、ターゲットや市場でニーズのあるホームページにしなければ、需要がなく読まれないという事態になりかねません。
特に、英語圏は日本と文化や検索されやすいワードが異なるため、事前の徹底的なリサーチが必要不可欠です。海外用のサジェストツールを活用して効果的なペルソナ設定を定義し、かつコンバージョンまでの導線もイメージしましょう。
各国に応じたサイト構造・導線の骨子をつくりましょう。英語圏といっても、米国・英国・豪州・カナダなど、国によって見やすいと感じられるサイト構造は異なります。なお、米国はわかりやすくシンプルな表現が好まれるため、FAQや短い導線のCTAがいいでしょう。
英国はじっくりと背景やストーリーを知りたい人が多く、歴史やスタッフ紹介のページをつくると好まれます。そして、豪州・カナダは親しみやすさがポイントとされるため、カジュアルな表現がおすすめです。
英語ホームページ制作の際は、ブランド・トーン&マナーの整合を意識しましょう。視覚的なデザインだけでなく、翻訳したときにブランドイメージを落とさないことも大切です。「和訳したら不自然な表現になった」「商品やサービスの内容がわからない」というホームページは企業の信頼性が下がりかねないため、日本語版だけでなく英訳したときの表現もチェックしてください。
ここでは、翻訳・ローカリゼーションのコンテンツ制作における手順について解説します。単訳ではなく、意味・意図・証拠を英語基準に合わせる必要があります。
翻訳の方針は、以下の順番で行なってください。
直訳
意訳
トランスクリエーション
直訳では不自然な表現になる可能性があるため、翻訳でわかりやすい表現に直します。なお、翻訳の時点では意味が通じても面白みのない表現に留まらないよう、トランスクリエーションが重要です。
トランスクリエーションとは「トランスレーション(翻訳)」と「クリエーション(創作)」の造語で、キャッチコピーや企業紹介などオリジナルな表現をする際に必要となります。トランスクリエーションは正しい意味を伝えるだけでなく、ターゲットの興味を惹く表現にする効果があります。
次に、ビジュアルや表現の言い換えの観点でローカリゼーションを行います。複数の外国語を用いる場合は「$ / in / CE」など表記が異なるため、誰が見てもわかりやすい「EN/JP」の切り替えボタンや、国旗アイコンなどのビジュアルを心がけましょう。
また、文字情報だけでなく写真や図版、動画などを活用して目的に応じて差し替えられる仕様にすると、どの言語においてもストレスなく使用しやすいです。例えば、日本版は富士山などが背景となるホームページにして、ボタンを押すと自由の女神に変わる仕様にすれば、アメリカ版で表示されていることが一目でわかります。
ホームページに載せられる情報を厳選するため、コンテンツの優先順位を決めましょう。英語のホームページでは、以下のコンテンツがおすすめです。
商品やサービスの情報
商品やサービスの導入例
FAQ
写真・図面・PDF資料
問い合わせ先
海外ユーザーがホームページに求める情報は日本ユーザーと同じではなく、日本は自社発信が主流であるのに対し、海外は顧客視点の論理的な発信が必要です。「なぜこの企業の商品・サービスが必要か」に対する納得できる根拠がなければ、コンバージョンに繋がりにくいでしょう。そのため、CTAの前後には余分な情報を書かず、実績や客観的な認証・レビューなどを記載してください。
英語ホームページ制作では、多言語SEOやテクニカル要件を駆使しましょう。多くの人に見つけてもらう必須となる作法なため、実装の段階で反映しておきましょう。
hreflangタグを設計して、コンテンツの重複回避をしましょう。hreflangタグとは、「そのページがどの地域向けに・どの言語で記載されているか」を明示するもので、英語をはじめ多言語のホームページにおいて、ターゲットにアクセスさせるために欠かせません。
なお、英語はen-US、中国語はzh-CNなど、言語や国によってコードが決められています。また、hreflangタグは重複コンテンツの防止にも役立ち、設定した言語ごとに別ページとして認識されるため、検索エンジンに応じて最も関連したページを表示できます。
制作したホームページのSEO対策として、メタ・構造化データを整えましょう。メタとはHTMLタグの一種で、検索エンジンに正確な情報を読み込ませる役割があります。タイトル・ディスクリプション・見出しの役割を明確にして、最適化を図りましょう。また、検索結果にメタタグで記載した内容をそのまま表示させると、ユーザーがホームページの内容を簡単に理解できるというメリットもあります。
そして、構造化データとはGoogleや検索エンジンが理解しやすいようにデータを整理整頓することで、例えばExcelの表や顧客管理リストなど、型通りの情報は構造化データとして有効です。反対に、写真やチャットなど不規則な情報は構造化データとして扱いにくく、システムが判断しづらい傾向にあります。
英語のホームページの情報管理には、多言語対応型のCMSを活用しましょう。多言語の翻訳機能つきのCMSを活用すれば、複数の言語の管理が簡単になります。さらに、ワードプレスのプラグインを導入すると技術力に左右されず、多くの人が実装できるでしょう。将来的に同じシステム内でホームページを管理できるよう、制作当初から機能的なCMSを組み込むことをおすすめします。
要件定義や多言語SEOが整備できたら、いよいよデザイン・実装に入ります。日本語のホームページ制作とは異なり、英語圏の文化に合わせた設計がポイントです。
ホームページのデザインは国ごとに評価が変わり、その国の文化によって好まれる色や画像は異なります。なお、制作の際は宗教問題に引っかからないようにするなど、十分な配慮も求められます。UIにも注意が必要で、タイポグラフィ・余白・アクセシビリティ・問い合わせ導線の押しやすさを重視したデザインを心がけましょう。
ホームページは目に見えない裏側の実装を整えることで、セキュリティや管理の面で大いに役立ちます。最適なCMSを組み込んだり、タグをコードに書いたりするなど、効果的な実装が必要です。さらに、画像最適化やスパム対策など、あらゆるリスクの回避も心がけましょう。
英語ホームページを公開する前に、QAとレビューを行うことが大切です。QA(品質保証)が終わっていないままホームページを公開すると、言語の間違いやリンク切れなど、ユーザーに多大な迷惑をかけることになりかねません。レビューはQAの一環で、実装者以外がテストをしてホームページのバグを見つけて改善点を洗い出す方法です。バグを漏れなく探せるよう、事前にテスト項目を作成しておきましょう。
デザインが完了したら、英語ホームページを公開します。なお、英語ホームページは公開したら終わりではなく、運用・計測しながら改善する必要があります。ここでは、チェック項目や改善点、運用体制などをみていきましょう。
ホームページの公開前に、チェックリストに沿って条件をクリアしているか確認します。なお、主なチェックリストには以下が挙げられます。
DNS/SSL/検索登録
サイトマップ送信
hreflang検証
404/リダイレクト
表記ゆれ
チェックリストはパソコンだけでなく、スマホでも正常に動作するか確認しましょう。
ホームページ公開前に、KPIと改善方法を設定しておきましょう。KPIの項目には以下が挙げられます。
ページビュー数
コンバージョン数
ユニークユーザー数
コンバージョン率
ページの閲覧が多くても、購入や問い合わせなどのコンバージョンに繋がっていなければ効果的なサイトとは言えません。改善ポイントを明確にして、目的に応じたホームページ制作を心がけましょう。
公開後にユーザーとのトラブルを回避するには運用体制の明示が必要なため、更新頻度・翻訳方法の管理・問い合わせ体制を決めておきましょう。SLAを設定することで、サービスのボーダーラインが明確になります。
ここでは、英語ホームページ制作における費用感とスケジュールの考え方を解説します。費用やスケジュールを決めるポイントを把握しておきましょう。
ホームページ制作の費用を決める要因には、主に以下が挙げられます。
デザイン
設計
開発
多言語対応
翻訳機能
CMSの質
なお、外注する場合は人員や期間なども費用を左右するポイントとなるため、予算オーバーにならないよう事前に見積もりを貰いましょう。
英語ホームページ制作の標準的な進行は以下の通りです。
要件定義
デザイン案作成
実装
翻訳
テスト・レビュー
公開
運用
日本語だけのホームページに比べて翻訳の手順が加わるため、余裕をもったスケジュールが必要になります。
依頼式を見極める際は、以下を同条件で比較してください。
制作領域
得意業種
公開事例
体制
権利ポリシー
そして、目的やKPI、さらには対象地域やページ数、翻訳範囲などの要件書を共有します。
なお、英語ホームページ制作は多くの時間やノウハウを必要とするため、外部パートナーへの依頼が有効なケースがあります。では、英語ホームページ制作のおすすめ企業3社をみていきましょう。
おすすめの英語ホームページ制作の企業から、英語ホームページ制作の事例を5つ紹介します。あらゆる業界や目的の事例を紹介するので、自社と類似したケースがないかチェックしてください。
採用・LPなどあらゆる種類のサイトにおいて、SEO改善・CMS導入・レスポンシブデザイン対応などの実績があります。遠隔のミーティングに悩んでいる企業に対し、画面共有・プレゼンテーションの改善を実施しました。自社システムの機能性をアップさせたい場合、一度お問い合わせください。
企業サイトの日・英・中の言語対応を実施しました。創業の〇周年を記念してコーポレートサイトを改修するにあたってデザインイメージを変更し、さらにCMSを導入して機能性アップにも繋げています。
https://readycrew.jp/media/work/384
親会社の採用サイトの追加を実施しました。親会社・グループ会社の企業ブランドが伝わるデザインに変更したことで、バリュー・ミッションを伝えられるサイトとなっています。
「普段の働く様子を伝えたい」という企業に対して、チームワークやコミュニケーションが伝わるコーポレートサイトの改修を行いました。職場風景を通して、自社の魅力を伝えたい企業におすすめです。
https://readycrew.jp/media/work/529
カナダへの留学を考えている学生に対して、留学後の将来図や生活をイメージできるサイトに改修しました。一人ひとりに合わせた海外でのキャリア形成を丁寧に解説することで、安心感を与える構成となっています。
最後に、英語ホームページ制作に関するFAQについてまとめます。
この記事では、英語ホームページ制作の要点を解説しました。英語ホームページ制作は目的や要件定義を決めて、ターゲット・トンマナなども設定したうえでデザイン・実装に移ります。また、多言語SEOや英語圏ならではの文化の理解など、必要な知識・技術は多岐にわたります。よって、英語ホームページ制作を成果に結びつける場合は、外注が効果的かつ効率的です。
今日からできるアクションとして、対象地域とペルソナの言語要件の文字化などが挙げられます。そして、既存資産の棚卸し、優先ページの草案を作成してKPIを仮決めしましょう。
「英語ホームページ制作で何をすればいいかわからない」「自社のリソースが足りない」などの悩みがある場合、プロに依頼しましょう。なお、自社にぴったりな英語ホームページ制作パートナーを探す際はReady Crewの活用がおすすめです。
Ready Crewは英語ホームページ制作をはじめ様々な業界の企業が登録しており、ニーズに合ったパートナーを見つけられます。パートナーはコンシェルジュが厳選するので、パートナー探しにかける時間・手間を節約でき、仲介手数料もかかりません。無料相談も受け付けているので、気になる方は以下のボタンよりお問い合わせください。
無料相談はこちら:https://readycrew.jp/media/contact
この記事のタグ
レディクルのコンシェルジュがお客様のご要望にピッタリな企業をお探しいたします。
\ レディクルは、完全無料のサービス /
Web制作・マーケティング関連の会社探しを
レディクルに問い合わせる