他社と差別化できる
スクラッチ開発では、既存のパッケージやツールを使わないので、独自性の高いシステムを作ることができます。そのため、他社と差別化を図るのも簡単です。
たとえば、自社向けのERP(総合基幹業務システム)を開発するとき、独自の商習慣があると、既存のパッケージでは対応できないかもしれません。ERPの導入を機に、業務を標準化するという選択肢もありますが、その商習慣が利益をもたらしていたのであれば、すぐに変えるわけにはいきません。
その点、スクラッチ開発であれば、企業ごとの商習慣に合わせたERPにすることができます。業務に合わせて開発されているので、従業員も早くなじめるでしょう。
パッケージをカスタマイズする方法もありますが、100%希望どおりにするのは難しく、カスタマイズした箇所で不具合が発生しやすいのが難点です。そのため、スクラッチ開発によって一からシステムを作り上げた方が、使いやすいシステムの構築ができ、利便性の高いものができます。
ほかにも、ECサイトを開発するとき、カスタマー向けに斬新な機能を搭載すると、他社と差別化できますし、成功すれば市場の競争から頭一つ、抜きん出ることもできます。さらに、フルスクラッチであれば、他社がプログラムを解析して模倣するまで時間がかかるため、長期にわたって優位性を維持することが可能です。



